東京横浜電鉄時代から現在までの歴史を持つ東横線の急行列車。
種別幕の普及によりその姿を消すまで正に東横線の歴史と共に歩んできた急行表示板を、用いられた書体の移り変わりと共に紹介しています。
ここでは前面急行表示板に絞って採り上げています。
字形は新しくPC上で描き起こしたものであり、実際の急行板とは異なる場合があります。
初期に見られる急行板は手書きによるため、特に字形の異なるものが多く存在します。
表示板の取り付け穴等は再現しておりません。
実際の各表示板の大きさの縮尺比は異なります。
昭和10年2月より急行運転が開始された頃の急行板。
しっかりとした楷書体で手書きされている。右横書きであることに注意
昭和11年5月に東横線輸送力増強用として登場したガソリンカー、キハ1形専用の急行板
昭和11年9月のキハ1形による急行運転時に使用された。楷書は縦書き
昭和25年8月に戦争により中止していた急行が復活、デハ3500形や足の速いデハ3700形などにより運用された頃の急行板。
特徴的な隷書体で書かれている
昭和30年4月、1500V昇圧工事を理由に中止していた急行が再復活、
3700形や5000系などに使用された急行板でゴシック体が採用された。
復刻された同タイプの急行板が発売されるなど急行板としての印象は強い
7000系の性能向上により急行運用に就くことになったが、ライトケースの位置から従来の急行板では取付けが不可能として昭和38年頃試作された急行板。
遠方からの識別が問題となり東横線では使用されなかった。
昭和39年頃字色変更により5000系用として制作された急行板
赤地白文字太いゴシック体に変更された
昭和39年4月より、6000系と7000系が急行運用に就くことになり6000系用として制作された急行板
板の大きさに対して急行の文字は小さい
同じく7000系用として制作された急行板
前述のライトケースの関係から板に直接取付け穴が開かないタイプになった
7200系が急行運用に就いた頃のの急行板と思われる
同じゴシック体だが、急の字が横棒が飛び出ない新字体になった
7000系、7200系、8000系に使用された急行板
ゴシック体から丸ゴシック体になった
各急行板の中では最終タイプ
中太の丸ゴシック体で急の字は新字体になった
2001年3月28日に運転を開始した特急のデビューを記念し、
8000系更新車に取り付けられた表示板
斜体の角ゴシック字に桜のイラストを組み合わせた表示板